老兵は死なず、ただ消え去るのみ。

インターネットは変わってしまったのです。




社会不適合者が、負け組が、被差別者が日常を忘れるために、非日常のインターネットに繋がる、という時代は終わったのです。




インターネットはもう異世界ではありません。現実なのです。キャピタリズムなのです。




我々はアニメ会社が配信を許可したアニメしかネットで見ることはできません。ユーザーが違法に録画し違法にアップロードした動画を見ることはもうできません。(いや頑張ればできるけど)




我々の書き込みはまとめられ、お金になります。コンテンツになります。別にそれは良いんですけど、明らかにまとめブログ関係者が書き込みしてるのとかに気づいちゃうと、やるせなくなります。




まとめるためにネットに嘘の体験談書いたり、まとめるために創作の怖い話書いたり、なんか純粋じゃないんですよ。純粋って何かって話になっちゃうけど。




洒落コワの本家サイトの人たちには頑張ってほしいです。あの人たちはアフィしてませんから。ウケるような作り話を作る必要ないですから。彼らだけが純粋です。




現実世界のように、コミュニケーションを強要されます。コミュニケーションに疲れてネットにやってきたのに、またやらされます。




もう誰の悪口も言えません。みんなに見られてます。行列のできる隠れ処です。洒落になんないです。




なんでもかんでもオープンにする人ってのはイキじゃないです。ヤボです。ビリー・へリントンが公式化してしまったとき、私はニコニコ動画の運営は、全く俺とは相容れない人たちなんだと気づきました。ヴァン様に気づいてもらえた!とか言って喜んでる人たちの気持ちもよくわかりませんでした。




真夏の夜の淫夢も公式化されるのでしょうか。TDN氏は、これ以上ネタにされたくないのなら淫夢厨を公認してしまえばいいのです。そうしたら人は減ります。少なくとも僕は去ります。




最近ソープランドにハマりました。女の子とお話するのはインターネットやるよりも百倍楽しいです。ソープ嬢はインターネットをやりません。楽天AmazonYoutubeしか使いません。僕はそれを凄く褒めます。それでいいのです。




虚構新聞なんて、ネットやり始めてから今までずっとスルーしてました。興味のないことは簡単にスルーできます。それは現実世界でも同じで、他人の出す騒音にほとんどストレスを感じないタチです。自閉症のお兄ちゃんと一緒に住んでるし、狭い家に家族5人で住んでたので、あまり他人に潔癖性を求めない体質が幼い頃から付いてたんだとおもいます。




ニコニコ動画で、NG機能とかが出現したとき、ビックリしました。気に入らないコメントなんて、見えないフリをすれば良いだけなのに、それを追跡して、画面上から抹殺してしまうという発想は、とても恐ろしいものに見えました。




2ちゃんねるでも、NG機能を使ったことはありません。ムカつくことや悲しいことを言う奴は、不快だけど、面白いものでもあります。




虚構新聞事件は、ネットに潔癖な一般人が増えたせいだと思います。




処女厨議論はオタクの潔癖性です。虚構新聞事件は一般人の潔癖性です。同質のものではありません。




最近こわいのは、オタクと一般人が融合した新人類が現れたことです。明るく屈託なく幸せでオープンです。その潔癖性は凄まじく、キタナいものは容赦なく押し潰します。自分の予想を裏切られると怒ります。ファシズムです。オタクのくせに少数派に厳しいです。お客様気分です。




虚構新聞の管理人は、弁解なんかする必要はありませんでした。スルーしてしまえばよかったのです。現実世界じゃないんだから。でも謝っちゃいました。それに近いことをしました。相手にしなくていい相手に相手しました。




これは虚構だけの問題じゃなくて、古参インターネットユーザー全員の敗北なんだって思いました。




虚構を叩く彼らのやってることは、ソープランドにやって来て、姫のスリーサイズが違うだとか、姫の年齢が詐称だとか言ってファビョるヤボな客と同じです。僕にはそう見えます。そう見ます。ヤボな客は他の客から白い目で見られます。怖いお兄さんに叩き出されます。ソープランドに来て何を言ってるんだと。あいつは遊び方を解ってない。




常識的に考えれば騙すソープランド側の方が悪いに決まってます。でもそれは現実世界でのお話で、ソープランドは夢の世界なんだから、そこでは騙される方が悪いのです。




でももうインターネットはソープランドではないのです。ファミレスです。マックです。居酒屋です。小学生が入れるソープランドなんてあるでしょうか。




場違いなのは我々なのです。「ピクルスが無い!」「オーダー聞きに来るのが遅い!」「料理に髪の毛が入ってる!」と言ってる彼らに対して「まぁまぁ、ソープランドでは・・・」とか言っても意味ありません。ギャグです。コントです。




去るべきなのは我々です。どこに去れば良いのかはわからないけれど。




ずっと感じていた、近年のインターネットに対する思いをやっと吐き出せました。虚構事件が無かったらこんなこと書けませんでした。




異世界が無くなるってのは脆弱性だよね、って誰かがブログに書いてたけど、そういうことだと思います。現実とネットが同じ世界になっちゃて、現実にも居場所が無いのにネットにも居場所が無い人を一時的でもいいから受け止められる場所は今後現れるのでしょうか。




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